【結論】蓄電池・V2Hは8万円、ZEHは最大20万円、EVは最大6万円。申請は令和9年3月15日まで
「浜松で太陽光や蓄電池、EVを入れたら補助金はいくら?」という方へ。令和8年度の浜松市スマートハウス・次世代自動車補助金の要点です。
- 家庭用蓄電池・V2H:各8万円/エネファーム:5万円/太陽光・太陽熱:各2万円
- ZEH(断熱等性能等級6以上):上限20万円
- 電気自動車(EV):蓄電池容量1kWhあたり1,000円、上限6万円/燃料電池自動車(FCV):10万円
- 対象:市内の戸建て住宅に自分で住む所有者(賃貸住宅は対象外)
- 電気代で試算すると、4人家族(月400kWh)なら太陽光4.5kWで年約8万〜14万円、EVはガソリン車より年約5万円おトク。蓄電池は電気代だけでは年1万〜3万円ほど
- 工事または支払いの完了が令和8年3月16日〜令和9年3月15日、申請受付は令和8年5月1日〜令和9年3月15日
国の「住宅省エネ2026キャンペーン」は別の制度で、申請するのは住宅会社やリフォーム業者です。市の補助との関係は後半で解説します。
設備別の補助額一覧とEVの計算例
| 区分 | 設備 | 補助額 |
|---|---|---|
| 創エネ・省エネ・蓄エネ | 家庭用蓄電池 | 80,000円 |
| V2H充放電設備 | 80,000円 | |
| 家庭用燃料電池(エネファーム) | 50,000円 | |
| 太陽熱利用システム | 20,000円 | |
| 太陽光発電システム | 20,000円 | |
| 住宅 | ZEH(断熱等性能等級6以上) | 上限200,000円 |
| 次世代自動車 | 電気自動車(EV) | 蓄電池容量×1,000円(上限60,000円) |
| 燃料電池自動車(FCV) | 100,000円 |
EVはバッテリー容量で金額が決まる
- 蓄電池容量20kWhの軽EV → 20×1,000円=2万円
- 蓄電池容量40kWhのEV → 40×1,000円=4万円
- 蓄電池容量60kWh以上のEV → 6万円(上限)
購入予定の車のカタログに書かれている総電力量(kWh)を確認すれば、補助額の目安がわかります。
【電気代で試算】浜松で太陽光・蓄電池・EVを入れたらいくら得する?
補助金の額だけでなく、「設置したあと電気代やガソリン代がいくら減るのか」も気になるところです。中部電力ミライズの料金単価を使って、浜松の4人家族をモデルに試算しました。数字は条件によって大きく変わるので、見積もりを取るときの目安として使ってください。
試算の前提(4人家族・月400kWh)
- 契約:中部電力ミライズ「従量電灯B」30A(基本料金963.42円)
- 電力量料金:最初の120kWhまで21.20円、300kWhまで25.67円、300kWh超は28.62円(1kWhあたり・税込)
- 再エネ賦課金:令和8年度(2026年度)は1kWhあたり4.18円
- 電気の使用量:月400kWh(4人家族・オール電化ではない戸建てを想定)
この条件だと電気代は月約12,660円です。燃料費調整額と国の電気代支援(2026年10月使用分は1kWhあたり3.5円の値引き)は月ごとに変わるため、試算には入れていません。
ポイントは、使用量が多い家庭ほどいちばん高い「1kWhあたり約32.8円」(28.62円+賦課金4.18円)の部分から電気代が減ることです。太陽光や蓄電池で電力会社から買う電気を減らすと、この単価がそのまま節約になります。
太陽光発電(4.5kW):年8万〜14万円ほど
国の委員会が使っている住宅用太陽光の設備利用率13.7%で計算すると、4.5kWのパネルの発電量は年約5,400kWhです。このうち3割(年約1,620kWh)を昼間に家で使い、残りを売電すると仮定します。
| 項目 | 1〜4年目 | 5〜10年目 |
|---|---|---|
| 電気代の節約(自家消費) | 年約5.2万円 | 年約5.2万円 |
| 売電収入(年約3,780kWh) | 年約9.1万円(24円/kWh) | 年約3.1万円(8.3円/kWh) |
| 合計 | 年約14.3万円 | 年約8.3万円 |
令和8年度に認定を受ける住宅用(10kW未満)の売電価格は、1〜4年目が24円、5〜10年目が8.3円です。最初の4年間に収入が集中するしくみなので、10年間の合計は約107万円になります。
設置費用は、国の資料によると2025年の住宅用太陽光の実績が1kWあたり約28.9万円。4.5kWなら約130万円で、市の補助2万円を引くと約128万円です。10年で約8割を回収し、売電期間が終わった11年目以降も電気代の節約は続くため、元が取れるのは13年前後が目安です。途中でパワーコンディショナの交換費用がかかる場合があるので、見積もりでは保証年数も確認しましょう。
家庭用蓄電池:電気代だけで見ると年1万〜3万円ほど
太陽光と一緒に蓄電池(7kWh程度)を入れ、昼間の余った電気を夜に使う量が年約1,500kWh増えると仮定します。夜に買う電気が減るので電気代は年約4.5万円下がりますが、そのぶん売電できる電気も減ります。
- 1〜4年目:電気代−4.5万円、売電収入−3.6万円(24円×1,500kWh)→ 差し引き年約0.9万円
- 5年目以降:電気代−4.5万円、売電収入−1.2万円(8.3円×1,500kWh)→ 差し引き年約3.2万円
売電単価が高い最初の4年間は、電気をためて使うより売ったほうが有利なため、蓄電池の効果は小さくなります。仮に工事費込み100万円の蓄電池だと、市の補助8万円を引いても電気代の節約だけで回収するのは難しい計算です。
それでも蓄電池を選ぶ人が多いのは、停電のときに冷蔵庫や照明、スマホの充電に電気を使えるからです。南海トラフ地震への備えとして考えるなら、金額だけでは測れない価値があります。家庭の備えは南海トラフに備える浜松の防災グッズリストでもまとめています。
電気自動車(EV):ガソリン車より年約5万円安い
年8,000km走る家庭で、ガソリン車(燃費15km/L)とEV(電費6.5km/kWh)の燃料代をくらべます。ガソリン価格は静岡県のレギュラー平均171.5円(2026年9月14日時点)で計算しました。
| 車 | 年間の燃料・電気代 |
|---|---|
| ガソリン車(約533L) | 年約9.1万円 |
| EVを自宅で充電(約1,230kWh×32.8円) | 年約4.0万円 |
| EVを太陽光の余った電気で充電(5年目以降・8.3円) | 年約1.0万円 |
自宅で普通に充電しても年約5万円、昼間に家にある車へ太陽光の電気を入れられれば年約8万円の差になります。ただし自宅に充電用コンセントを付ける工事費が別にかかります。V2Hを付ければEVを「大きな蓄電池」としても使えますが、V2H機器の費用は車とは別です。
試算からわかる、得しやすい順番
- 太陽光:補助は2万円と小さいものの、電気代の節約と売電で回収しやすい
- EV:買い替えのタイミングなら燃料代の差が毎年積み上がる。市の補助は2万〜6万円
- 蓄電池:電気代だけでは回収しにくい。停電対策の価値をどう見るかで判断する
電気の使用量が月300kWh以下の家庭は、節約できる単価が下がるぶんメリットも小さくなります。見積もりを取るときは、自分の家の検針票の使用量を業者に伝えて試算してもらいましょう。
対象になる人・住宅の条件
- 浜松市の住民基本台帳に記載されている
- 自分が住む市内の戸建て住宅の所有者である
- 対象の住宅が賃貸住宅ではない
- 市税を完納している
- 本人と同じ世帯の人が、同じ種類の補助金を受けていない
- 暴力団関係者ではない
アパートやマンションに住んでいる方、賃貸の戸建てに住んでいる方は対象外です。ZEHの補助は断熱等性能等級6以上が要件なので、新築の場合は設計段階で住宅会社に等級を確認しておきましょう。
申請はいつ?設置が終わってから申請する
この補助金は、工事の完了日または代金の支払い完了日のいずれか遅いほうが、令和8年3月16日〜令和9年3月15日に入っていることが条件です。設置や支払いが終わったあとで申請する流れになります。
- 受付期間:令和8年5月1日〜令和9年3月15日(月〜金、8時30分〜17時)
- 申請方法:①窓口に直接持参 ②メール(ene@city.hamamatsu.shizuoka.jp)で事前確認のあと、窓口持参または郵送
- 窓口:浜松市産業部カーボンニュートラル推進課(市役所本館)
年度末(3月)に設置が終わると受付終了まで時間がありません。2月〜3月に工事を予定している方は、完了後すぐに申請できるよう書類を準備しておきましょう。
国の「住宅省エネ2026キャンペーン」との関係
新築やリフォームで省エネ化する場合は、国の住宅省エネ2026キャンペーンも候補になります。4つの事業で構成されています。
| 事業 | 主な対象 |
|---|---|
| みらいエコ住宅2026事業(国土交通省) | GX志向型住宅・長期優良住宅・ZEH水準住宅の新築、断熱改修などのリフォーム |
| 先進的窓リノベ2026事業(環境省) | 高断熱窓への改修 |
| 給湯省エネ2026事業(経済産業省) | 高効率給湯器の設置 |
| 賃貸集合給湯省エネ2026事業(経済産業省) | 賃貸集合住宅の給湯器 |
市の補助とのちがい3つ
- 申請するのは事業者:国のキャンペーンは、住宅会社やリフォーム業者などの登録事業者が申請します。市の補助は自分で申請します
- 締切が早い:みらいエコ住宅2026事業のGX志向型住宅・長期優良住宅は、交付申請の予約が2026年11月16日まで、交付申請が2026年12月31日まで。注文住宅のZEH水準住宅は2026年9月30日で交付申請の受付が終了しました。いずれも予算上限に達した時点で受付が終了します
- 併用のルール:国の資金が入っている自治体の補助制度とは併用できません。浜松市の補助と一緒に使えるかは、申請前にカーボンニュートラル推進課と施工業者に確認しましょう
国の予算の消化状況は公式サイトで毎日公表されています(2026年9月25日時点で、給湯省エネは46%、GX志向型住宅は59%)。
まとめ|設置後すぐ申請、国の補助は業者に早めに相談
- 浜松市の補助は、蓄電池・V2H8万円、エネファーム5万円、太陽光・太陽熱2万円、ZEH最大20万円、EV最大6万円、FCV10万円
- 対象は市内の戸建てに自分で住む所有者。賃貸は対象外
- 電気代の試算では、回収しやすいのは太陽光(13年前後)とEV(燃料代が年約5万円安い)。蓄電池は停電対策の価値も含めて判断
- 設置・支払いの完了後に申請。受付は令和9年3月15日まで
- 国の住宅省エネ2026キャンペーンは事業者が申請、締切は12月31日。市の補助との併用可否は事前に確認
問い合わせ先は浜松市産業部カーボンニュートラル推進課(053-457-2503)です。天竜材を使って家を建てる方は天竜材の家「百年住居る事業」の記事も参考にしてください。